ミロバンド


「音楽ではお金を稼げないので日本語を教えてください」
 2005年10月に初めてカンボジアに来た時に言われた一言が今でも頭をよぎります。泊まったゲストハウスの近所に住む子どもたちにピアニカを吹いてみせた私に、彼らの母親らしき女性がこう言ったのです。物心ついた時からピアノを習い始め、音楽とともに生きてきた私は大きなショックを受けました。 ビートルズもベートーベンも知らないこの国の人に唐突に音楽のすばらしさを伝えようとした自分の浅はかさを痛感しました。同時に「このまま帰るわけにはいかない」と思ったのです。
 その半年後、シェムリアップに移り住み、もうすぐ6年になろうとしています。
 シェムリアップで音楽活動をする最初のきっかけを作ってくださったのは、アンコール日本人会会長の狐塚さんでした。ギターが趣味であった狐塚さんが
「ジョンレノンの命日に彼の半生を描いた映画imajineをみんなで観たい」
 と言い出し、その後も音楽の話をしているうちに意気投合し、2007年にmilo(ミロ)を結成しました。初心を忘れぬよう、今でも毎年、ジョンレノンの命日である12月8日にはライブを行っています。
 結成から約1年後、アンコール日本人会の喉自慢大会でバックバンドをしていた私は、ある出場者の歌声に心を惹かれました。それが、今のmiloのボーカリスト、アッタイでした。当時はまだ中学3年生だった彼女も今ではmiloになくてはならない存在となりました。





 現在、6人のメンバーとともにシェムリアップのレストランやバーで演奏させて頂くかたわら、JICAのシニアボランティアの方とシェムリアップ州教育局との協力を得て、農村部の小学校を訪問し音楽の出張授業も行っております。
 そして3年前からはカンボジア日本人会の方々ともご縁を頂き、忘年会をはじめ、各イベントで演奏させて頂いておりますことを大変嬉しく思います。
 カンボジアでの音楽活動はまだまだ手探りの状態ではありますが、音楽が日本とカンボジアを結ぶひとつの架け橋となることを目標にこれからも活動して参ります。
 プノンペンでまた皆様とお会いできますことを楽しみにしております。

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