のどじまん大会

在カンボジア日本国大使館
町田達也

 1月15日(日)、カンボジア日本人材育成センター(CJCC)のアンコール絆ホールにおいて、日本語学習者による『のど自慢大会』が開催されました。CJCCと大使館との共催事業として昨年に続く開催され、通算では3回目となります。
 カンボジア全土から日本語学校・日本語学科の生徒さんを中心に 147組の応募があり、プノンペンおよびシェムリアップで行われた予選の結果、15組のファイナリストが選抜され、各々練習の成果を披露しました。実際にはもっと応募があったのですが、数が多すぎて予選で対処しきれないので一部学校には無理をお願いして校内予選を実施していただきました。
 決勝当日、会場には400人以上の観客が詰めかけ、自分の友人や同じ日本語学校の生徒がステージに上がるたびにスピーカーからの音が聞こえなくなるほど大きな歓声をあげ、熱心に応援していました。
 見事第一位に輝いたのは、すばらしい歌声で森山直太朗さんの「さくら(独唱)」を歌い上げた王立プノンペン大学外国語学部から出場のテット・チャンソテェアさん。第二位はカンボジア日本ビジネススクールから参加したデイン・ソペアさん、第三位は同学校から参加のオック・スレイモムさんでした。
 息のあったダンスを披露したモウン・ソパートさん他5名(タヤマ日本語ビジネススクール)にはパフォーマンス賞、日本語の発音が綺麗な方に贈られる日本語発音賞にはハイ・ソチェアターさん(JHCアンコールツアー)が選ばれました。入賞者にはそれぞれ賞状や賞品が贈られ、優勝者には最後にもう一度優勝曲を歌っていただき、大会を終えました。
 開会を彩るオリガミスクールによる太鼓の披露で会場は大いに湧きあがり、また、結果発表を前に披露された日本人会の我らがエンターテイナー、久保田光広さんが「のど自慢とは何か」を思い知らせる勢いでのゴージャスなステージアクトを繰り広げ、昨年の優勝者の記念歌唱とともに観客の耳目を集めました。
 この『のど自慢大会』は、通常のスピーチコンテストでは入賞しにくい日本語初習者に優勝する喜びを感じてもらい、初習から上級レベルまで、あらゆる学習者の日本語学習の意欲を高めることを意図して開催されています。また、日本語の歌唱を通じて、気軽に日本の文化に親しみ、理解を深めてもらう機会ともなっています。






 昨年・本年ともに岡田光司日本人会会長の特別な計らいでカラオケ機器を貸与いただいており、審査員兼専属歌手の久保田さんの存在とともに、日本人会なしには成立しえないイベントとなっています。日本語を学ぶ若いクメール人の活気に満ちた行事として、これからも大事にしていきたいと思っています。