2012年度挨拶

名誉会長

 黒木 雅文


 日本人会の旧役員の方々におかれては、この1年間、多くの行事を通じて会員間の親睦を深めることに御尽力頂き有り難うございました。また、新役員の方々におかれては、これまでの日本人会の歴史を踏まえ、未来に向けて当日本人会が一層飛躍するために、御活躍されることを期待します。
 当地に於ける邦人はこれまで援助関係者、NGO関係者等が多数を占める状況が長く続いてきました。しかしながら、最近2年の間に投資を初めとする日本企業の当国への進出が急増し、それに伴い企業の駐在員の数が増大する傾向にあります。在留邦人数も過去2年続けて毎年約150人ずつ増加し、日本人会及びカンボジア日本人商工会(JBAC)の会員数も増加しつつあります。
 この動きは、カンボジアが飛躍的に経済発展をしつつあり、もはや援助の対象国としてのみならず、貿易・投資の相手国として認知されつつあることを示していると思います。アジアの他の国々を見ても、援助のみで経済発展をした国はなく、いずれも援助から貿易・投資の促進を通じて真の経済・社会開発を達成してきており、カンボジアも同様な発展段階に移行しつつあると思います。
 カンボジアへの日本人及び日本企業のプレゼンスが増大していくことは、両国関係及び日本・カンボジアの双方にとって好ましいことであると思います。日本人、日本企業、日本の製品に対するカンボジア人の信頼度及び期待値が大きいことは常に感じられところであり、我々としてはこれに十分応えていくことが重要であると思います。特に、日本企業の投資による雇用創出、工場におけるカンボジア人労働者の扱い、技術指導等の面で、外国投資の良きモデルとなることへのカンボジア側の期待は大きいと思います。カンボジアでは各種法令、制度等が整備されつつありますが、未だその執行が不十分なところもあり、ガバナンスの改善が必要な面が残されていると思います。カンボジアで働く我々としては、ガバナンスの弱い部分に便乗するのではなく、自ら法令遵守等を率先して行っていくことで、日本に対する信頼及び期待に応えることが重要であると思います。
 在留邦人が多様化していく中で、会員間の親睦を深めていくことはますます重要になっていると思います。また、在留邦人の方々が、カンボジア人との間で、良好でかつ相互に恩恵をもたらす関係をこれからも末永く確保していく上でも、日本人会が重要な役割を果たしていくことを期待しています。

2012年度 役員挨拶

会長

 手束 耕治

 19年ぶりに、カンボジア日本人会会長を務めることになりました、手束(てづか)です。内戦を経て長らく休止していた日本人会が1991年7月、日本国際ボランティアセンター(JVC)の事務所の1階に在留邦人20名余りが集い、設立総会を開いて復活した時のことが、つい昨日のことのように思い出されます。当時は政治や治安も不安定で、日本大使館もまだ開設されておらず、初代会長のJVCの馬清氏(故人)はじめ、在留邦人全員が互いに協力しながら、日本人の友好と親睦をはかる、日本人とカンボジア人との友好と親睦を図る、カンボジア社会に対する協力を図ることを目的として、日本人会の活動が始まりました。
 それから21年。国際社会の支援を受けて、内戦の終結とともに国作りが始まり、紆余曲折を経ながらも復興から開発へ、さらには経済発展へとカンボジアは大きな変化を遂げて来ました。特にここ2,3年は日系企業の進出元年と言われるほど民間企業の皆さんが増え、在留邦人数も昨年1年で200人増え、全部で1、200人となっています。
 私たちのような長期滞在(土着?)者にとっては、カンボジアのさらなる発展と日本が再び元気になるために、もっと多くの日本の方にカンボジアに来てもらいたいですね。カンボジアはまだまだ貧困など多くの問題を抱え、ここで生活する邦人の皆さんにとっては大変なことも多いと思いますが、日本人会の楽しいイベントに参加して、お互いの絆を更に深めていただれけばと思っております。
 カンボジア日本人会役員一同、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

副会長

 岩立 弘充

 今回、図らずも、日本人会の役員を務めることになりました。カンボジアに初めて足を踏み入れてから、早2年が過ぎました。4月初めの赴任で、日本での花粉症の恐怖から逃れられたものの、熱帯地方の本格的な暑さに驚き、体がなかなか順応できず、夏バテ状態が続きました。それが3度目のクメール正月ともなると、相変わらず暑いねえくらいで済んでしまう自分に驚き、色々な意味でカンボジアに順応してきたのかなあと、思っています。(実際、スーパーでも、日焼けした小太りの典型的カンボジアのオジサンとして店員さんから応対を受けています)
 そういうカンボジア風という意味からすると、日本人会の役員をやると言っても、老骨が腕まくりして頑張るぞー!!と言うよりは、自分にできること、自分がするのがふさわしいと思うことを落ち着いてやるというのが、よいのではと勝手に考えております。実際、役員の顔ぶれを見ますと経験豊富なかたが沢山いらっしゃるので、私が、出しゃばるようなことはほとんどないのではと思う訳です。この1年、潤滑油のような存在で、日本人会に貢献できたらよいのではないかと思う次第です。

副会長

 鈴木 康次郎

 早いもので、日本人会の役員も連続4回目となりました。海外生活での潤い、コミュニケーションの場を提供する重要な役割を担う日本人会は、今では、自分の生活にとって、切り離せないものとなりました。カンボジアでは、日本人会の各種行事が、いつも季節感をもたらしてくれるようになったからです。そろそろ猛暑の中での球技大会の季節だなとか、もう直ぐ雨期の晴れ間の盆踊り大会だなとか、あるいは、漸く涼しくなった頃に、もう直ぐ忘年会だなとか、また、乾期の爽やかな暑さの中での運動会が楽しみだなとか、自分の中では、カンボジアの季節と日本人会の行事が、本当に良くシンクロしているのです。
 これらの行事に、いつもながら猛進する役員や実行委員の皆様には、なかなかついて行けずに、いつも本番のみを堪能させて頂いている駄目な役員ですので、皆様には大変申し訳なく思っております。多分、今年度も同様かなとは想像されますが、手束会長始め、他の役員の皆様、予めご容赦願えれば幸いです。もちろん、いつも日本人会の行事の成功を願い、増え続ける会員の皆様のカンボジア生活での潤いのためにも、日本人会の運営が上手くいくようにと、心より祈っておりますので、ご理解お願い致します。

 石田 和基

 2010年から3年連続、計5回目の役員就任となりました。
 カンボジアにはJICA専門家として9年目に突入しましたが、それも本年10月で打ち止めのため、役員は昨年で終わりにしようと思っていましたが、カンボジア赴任当時から公私に亘ってお世話になっている手束会長へのお礼奉公の気持ちと支えてくださった多くの在留邦人の皆さん方への感謝の気持ちから、今年も役員を受けさせていただきました。
 しかしながら、考えてみれば、カンボジア在留期間のうちの半分はカンボジア日本人会と共に歩んできたことになります。この間、カンボジア日本人会を通して多くの先輩、後輩の皆さん方から色々なことを学ばせていただき、本当にありがたく思っています。
 今年の担当は、昨年同様、「盆踊り大会」となりました。
 昨年の盆踊り大会では、色々な面で改革をおこない、賛否両論の中、無事に大会を終わらすことができたのは、他役員の方々と共に、ご協力・ご支援いただいた日本人会会員の皆さん抜きでは語ることが出来ませんでした。
 今年は昨年以上に規模を拡大し(?!)、また、本来の盆踊りに可能な限り近づけたいという趣旨から9月23日(日)に開催する予定です。
 つきましては、会員の皆さん方の更なるご支援・ご協力を宜しくお願いします。
 カンボジア日本人会は、カンボジア在留邦人間の「親睦」を目的とした団体です。本会に入会して頂いた個人、団体の皆さんそれぞれの「赤い糸」を紡ぎ、「絆」「親睦」「扶助」という名の織物を織りあげるのが役員の役目だと思っています。
 しかしながら、役員それぞれがボランティアで対応しているため、織り上げる途中で糸が切れたり、絡まったりして、会員の皆さんにご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、皆さんの「思いやり」の気持ちをもって、ご対応いただければ幸甚に存じます。
 では、今年も何卒カンボジア日本人会をご贔屓に、宜しくお願いします。

 岩瀬 英明

 今年度、僭越ながら日本人会役員という大役を務めさせていただくことになりました。今は自分に務まるのかと非常にプレッシャーを感じています。カンボジアには昨年の9月に着任し、まだまだわからないことばかりです。日本人会の行事などでは、ご迷惑をおかけすることも多々あろうかと思いますが、諸先輩方の助けも借りながら、日本人会の発展のために精一杯努力したいと思います。
 私は、現在JICAボランティアの調整員の仕事でカンボジアに滞在しています。これまでアフリカや中東にも長期滞在したことがありますが、すでにカンボジアの虜になりつつあります。目まぐるしく変わる都市部は躍動感に満ち溢れており、一歩郊外に足を延ばすと、長閑な田園風景が地平線まで広がる癒しの世界を味わうことができます。もちろん、その背景には、貧困問題を始めとする様々な課題があり、そのために私たちは活動している訳なのですが、カンボジアをもっと良く知って、少しでもカンボジアの役に立てればいいな、と日々思っています。
 現在、JICAボランティアの人数も60名ほどで推移しています。地方に滞在しているケースも多く、残念ながら全員が日本人会に入っている訳ではありませんが、イベントの際には動員を呼びかけ、一緒に日本人会を盛り上げていきたいと思います。1年間どうぞ宜しくお願いします。

 岡田 光司

 カンボジア日本人会2012年度の会員の皆様、常日頃より大変お世話になり、ありがとうございます。
 今年度も引き続き当会の役員として名を連ねさせて頂く事となりました。今後とも、宜しくお願い致します。
 今年度の役員の面々は、さらにバージョンアップされ、本会の行事活動も益々盛況となる事と思いますので、会員の皆様もより一層楽しんで頂ける物と確信しております。
 私は今年度で、役員6期目となります。その分、本会の活動や運営に関して、ある程度は精通してしまいました。今年は、それらを継承させて頂く事を第一にし、会員相互並びに会員とカンボジア人との親睦と友好を深める為のお手伝いをさせて頂きたいと願っております。

 久保田 光広

 本年度もカンボジア日本人会 役員をさせて頂く事になりました。
 昨年も挨拶文章に記載いたしましたが、カンボジアに駐在したての頃、何もわからない自分に、色々な事を教えていただいたのが日本人会の役員や先輩方でした。
 異国の地で不安な日々を送っていた自分にとって日本人会とは安心感を得られる場所であったと記憶しております。
 そんな思いから、今年度も会員の皆様と様々な交流を通して楽しい親睦を築ける会に出来ればと思っています。
 まだまだ若輩物でございますが、諸先輩方の足を引っ張らぬように精一杯務めさせて頂きます。

 坂本 貴則

 気がつけば日本人会役員を務めるのも3年目となり、「えー、また役員やるの?物好きだねぇ」なんて周りから訝しがられること千万ですが、幼い乳飲み子がいる私にとって飲みに行く口実を作ることは非常に大切です。「今日は日本人会の役員会があるから」という言葉は、黄門さまにとっての印籠と同じくらい、私には心強い魔法の言葉です。
 ですが、私が外に出ようとすると一緒に出ようとする娘を置き去りにして、自分だけ外に行くのも心痛み始めてきたので、そろそろ役員はできないかなと思っていたところ、公私ともにおつきあいさせて頂いている手束さんが次期会長の候補として挙がってきてしまいました。お酒の勢いもあって、昨年末の役員会で、手束さんが会長をされるのであれば、もちろん私は残りますよと行ってしまった手前、手束さんが会長であられる今、私も役員として留任することになりました。
 なんだお前、嫌々役員をやっているのかと皆様からおしかりを受けそうですが、実はそんなことは全くありません。皆さんに楽しんでもらおうとイベントを考えたり、皆で話し合ったりする面白さは何にも得難いものがあります。また、日本人会の役員会などを通じていろいろな方とお話しできるのも、とても勉強になっています。いろいろと日本人会で経験させてもらっている分、私の能力の致すところで頑張って参りたいと思いますので、どうぞ一年またよろしくお願いいたします。

 森下 泰至

 こんにちは。カンボジア歴が通算5年を超えてしまい、人生設計が(良い方へと信じます)狂ってしまった森下泰至(もりしたたいし)です。この度、日本人会役員の一員に加えていただけることになりました。
 仕事の都合上、日本とカンボジアを行ったり来たりになりますが、在留邦人の皆様のお役に立てるようがんばりたいと思います。思えば、2007年に魔が差してカンボジアに足を踏み入れることになったわけでありますが、2012年現在、日本へ戻ると腹痛・体調不良に見舞われ、カンボジア的メタモルフォーゼを遂げた体になってしまいました。
 カンボジアでは、日本にいたら知り合えなかったであろう様々な経験・知識をお持ちの方が多く、日本人会の活動を通じて、今後とも沢山の方と知り合い、お話しできればと思っております。どうぞよろしくお願いします。

アドバイザー

 前島 正

 本年度も引き続きアドバイザーを勤めさせて頂くこととなりました前島です。
 昨年の丁度「盆踊り大会」直前にプノンペンに到着し、右も左も判らない中、大会の熱気に圧倒されつつ盆踊りに参加させて頂いたのを思いだしております。
 今年は年度当初より球技大会等、盛りだくさんな日本人会の行事に参加させて頂くことで、より多くの方々とお会いできるのを楽しみにしております。
 また、アドバイザーとして日本人会運営の一助となるよう努力いたしますので、よろしくお願いいたします。

事務局

 渡辺 まり

 本年度、日本人会 事務局を努めさせて頂く事になりました、渡辺まりです。
 毎回、日本人会の催しに会員として楽しく参加していましたが、本年度は「創り手」として会員の皆様にも喜んで頂けるように頑張りたいと思います。
 事務局の仕事は初めてなので、皆様にご迷惑をおかけすることも多々あると思いますが、暖かな目で見守って頂けたら幸いです。よろしくお願いします。