球技大会に参加して

岩瀬 英明

 私たちは先日の日本人会主催の球技大会に夫婦で参加しました。種目はバスケットボールです。バスケットボールは、開催前から参加予定人数が少ないとのことで、ゲーム実施が危ぶまれていたそうなのですが、なんとか10人集まり、それらしいゲームが実施できました。バスケットに参加していただいた皆様、この場を借りて御礼申し上げます。
 参加者はまさに老若男女で、私もバスケットボールをするのは本当に久しぶりのことで体も大分鈍っていました。あまり無理をしすぎるとケガをしてしまうかもしれないと、体が慣れるまではしばらく時間がかかりました。しかし、実際に体が慣れてきたかと思えば、今度は体力不足でスタミナ切れの始末。ハーフタイムの頃には、体の節々から悲鳴が聞こえてくるようでした。あまりの体力のなさに足を引っ張ってしまい、若手の参加者の方には、物足りない思いをさせてしまったかもしれません。バスケットボールは、本当に運動量を要するスポーツです。コート自体はサッカーや野球と比べると大分小さい訳ですが、すべての選手が、攻める時も守るときもほぼ走り続ける点で違います。まるでコートの端と端で反復横跳びをしているような感じです。
 私は、中学・高校とバスケットボール部に所属していました。ちょうど当時大流行したバスケ漫画があって、劇中のようなシュートを決められたらいいなと、触発されていたのかもしれません。また、マジックジョンソンやマイケルジョーダンといった伝説の選手もまだ現役でプレイしている頃で、MBAのスター選手に憧れていました。いつかは、自分もダンクシュートを!と夢みて練習していたのですが、結局その夢が叶うことはありませんでした。高校も受験が近づくにつれ、バスケから遠ざかっていき、いつの間にか当時の熱い思いは忘却の彼方に消え去っていました。


 しかし、そんな思いを、今回の球技大会のバスケットボールを通じて、少し思い出したような気がします。体力も筋力も当時とは比べようもなく、脳細胞が、以前の感覚を奥底から引出し、当時と同じように体に指令を下すものの、体は昔と同じように動くはずもなく、まるで操り人形のような動きに時代の流れを感じ悲しくもなりましたが、もっと鍛えなくては、とまた勘違いを起こさせてくれた点では、とても大きな収穫だったと思います。
 また、今回の球技大会を通し、これまで接することがなかった方々にお会いして、交流する機会を得たことも大きなメリットだと感じています。やはり、スポーツを通じて一緒に汗を流すことは、何よりのコミュニケーションなのではないでしょうか。これからも、このような機会で積極的に交流していければいいな、と改めて思いました。
 最後になりましたが、大きなケガもなく、天気にも恵まれて楽しい一日を過ごすことができて本当によかったです。どうもありがとうございました。

岩瀬 英明 (いわせ ひであき)
 2011年9月にJICAカンボジア事務所にボランティア調整員として着任。
 主に教育関係のボランティアを担当。エチオピアで建築の青年海外協力隊員としての活動をきっかけに、開発途上国支援の仕事に従事しています。
 ボランティア事業を通じて、カンボジアも日本も元気にできるよう日々取り組んでいます。好きな食べ物はコロッケ。茨城県出身。